栄養と食糧
Online ISSN : 1883-8863
ISSN-L : 0021-5376
L体とD体アミノ酸の効力に関する研究 (第1報)
脂肪肝におよぼすL体とD体MethionineとL体, D体Threonine の影響
村田 希久宮川 久邇子長尾 邦子
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1963 年 15 巻 6 号 p. 464-468

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抄録

Met.の脂肝におよぼす影響を低蛋白質飼料による白ネズミ飼育により実験した結果, 9%カゼイン飼料への3.76%Na-Glu添加でおこる脂肝はその一部をL体もしくはD体Met.(0.3%, 1%)でおきかえることによって防止されるに反し, 8%Casein飼料への0.3%L体もしくはD体Met. 添加は脂肝発生を促すことを観察した。
一方, 8%Casein飼料への0.3%Met. 添加でおこる脂肝は0.2%L-Thr. 添加で防止されるがD-Thr. 添加では全く防止されないことを認めた。
本研究費の一部は東大島薗教授を委員長とする必須アミノ酸研究委員会の御後援によるものである。ここに謝意を表すると共に肝臓標本作製のため御協力いただいた武田研究所梶原博士に深甚なる感謝の意を表する。

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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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