日本栄養・食糧学会誌
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茶葉中に残留する含イオウ多環芳香族炭化水素の定量
今中 雅章門田 実小川 登熊城 一男森 忠繁
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1992 年 45 巻 1 号 p. 61-70

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抄録
輸入品を含む15種類の茶葉および2種類の健康食品について, 含イオウ多環芳香族炭化水素 (PASH) 類の同定を検討するとともに, 6種類のPASHと7種類のPAHを定量した。
1) GC/MSで4種類のPASH (分子量234, 258) を同定し, さらに2種類のPASH (分子量234, 258) の存在を推定した。
2) マスクロマトグラフ法により, benzonaphtho-thiopheneグループ (分子量234) には, メチル誘導体 (分子量248) およびジメチル誘導体 (分子量262) が付随して含まれていることが明らかとなった。
3) 外国産茶葉中のPASHとPAHは, 日本産と比較してかなり高いレベルにあった。
4) 11種類の茶葉および健康食品中の総PASH/総PAHの比率は, ほぼ0.1~0.3の範囲であった。本論文の一部は第25回全国衛生化学技術協議会 (札幌), 第56回日本食品衛生学会 (山口) で発表した。
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© 社団法人日本栄養・食糧学会
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