日本口腔腫瘍学会誌
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症例報告
口底に発生した巨大な紡錘形細胞脂肪腫の1例
西口 雄祐宮嵜 亮髙橋 望木本 奈津子木本 栄司中井 康博山﨑 悠馬森田 展雄大亦 哲司
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2021 年 33 巻 2 号 p. 41-46

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抄録

紡錘形細胞脂肪腫は脂肪腫の一型であり,成熟した脂肪組織に紡錘形細胞の混在,および膠原線維の増殖を伴うのが特徴である。紡錘形細胞脂肪腫の口腔領域での発生は比較的稀である。われわれは69歳女性の口底に発生した紡錘形細胞脂肪腫の1例を経験したので報告する。患者は口底の腫脹の精査依頼で当科を紹介来院した。T1,T2強調像にて舌下隙に30×25×27mmの境界明瞭な高信号を示す腫瘤を認めた。全身麻酔下に口底腫瘍摘出術を行ったところ,摘出物の病理組織学的診断は紡錘形細胞脂肪腫であった。術後3年が経過するが再発は認めていない。

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© 2021 一般社団法人 日本口腔腫瘍学会
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