抄録
レジン系及びグラスアイオノマー系シーラントとエナメル質との接着力を調べるため以下の実験を行った.矯正治療のために抜去された小臼歯頬側面エナメル質を平坦にし,各種シーラントをメーカー指示に従い接着させ,37℃ の水中に24時間保存した後,微小引張試験にて接着力を測定した.その結果,レジン系シーラントはグラスアイオノマー系シーラントよりも接着力が有意に高い値を示した.ティースメイトF-1が35.4±13.4MPa,クリアシールFが25.4±9.6MPa,フルオロシーラントが36.7±11.7MPa,フジIIILCが14.8±9.2MPaであった.破断面を走査型電子顕微鏡で観察し,破壊様式を分類した結果,いずれの試料でも材料内部での凝集破壊が最も多く見られた.これは界面での接着力が材料の強度よりも強いことを示している.以上の結果より,シーラントはエナメル質に十分な接着力を有することが証明された.