2021 年 29 巻 3 号 p. 381-385
運動療法は,呼吸リハビリテーションの中心となるプログラムであり,運動そのものを治療手段として適用することである.運動療法における評価は,①(最大)運動能力ならびに運動時身体反応の特徴の把握,②運動制限因子の推定,③運動負荷におけるリスクの特定,④運動処方を主な目的とする.評価にあたっては,各項目の結果がこれらのどの目的に寄与するかを考える必要があり,安全で効果的なプログラムを提供する上で常に意識する.また,運動処方の修正と運動療法効果の確認のためには,特に呼吸困難,運動能力,日常生活活動能力を中心に定期的に評価を行う必要がある.