日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌
Online ISSN : 2189-4760
Print ISSN : 1881-7319
ISSN-L : 1881-7319
原著
一般市民を対象とした肺年齢測定会がCOPDの理解度を向上させるか
森 広輔髻谷 満今井 宏太菅野 寛子稲垣 武河野 純子本田 憲胤藤原 耕三千住 秀明
著者情報
ジャーナル フリー HTML

2021 年 30 巻 1 号 p. 83-88

詳細
抄録

【背景と目的】近年,COPDの啓発活動として,肺年齢測定会が開催されている.しかし,一般市民を対象とした肺年齢測定会により,対象者がCOPDの理解を得られるかは明らかにされていない.本研究の目的は,一般市民を対象とした肺年齢測定会により対象者がCOPDの理解を得られるか,さらに理解が得られない対象者の特性を明らかにすることである.

【対象と方法】2018年5月から2019年2月に開催された肺年齢測定会に参加した2036名に対し,肺年齢の提示およびCOPDの説明の後,COPDの理解度についてアンケート調査を行った.

【結果】1887名(92.7%)がCOPDを理解することが可能であった.理解が得られなかった対象者の特徴は“60歳以上”,COPDを“知らない”,および肺年齢の感想が“わからない”であった.

【結語】一般市民を対象とした肺年齢測定会により,対象者はCOPDを理解することが可能である.

著者関連情報
© 2021 一般社団法人日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
前の記事 次の記事
feedback
Top