抄録
創造性の基礎には過去のある時点での素朴な疑問やアイデアの芽生えがあり,おぼろげに見え隠れしていたそれらの疑問やアイデアに関する理解の広まりと深まりへの拘りが偉大な結果としてはっきりとした形となると筆者は考えている.数学の内容の理解には個人差があるが,分からないことに拘ろうとすることにも個人差があり,それに拘ることを通して理解の広まりと深まりをめざすがことが創造性の基礎を培うことにつながると考え,教材を工夫し,指導を試みている.本稿では,問題解決過程を通して,分かるための手法を獲得し理解が広まり深まるような教材の工夫を,数学IIの二次関数の積分を題材として述べる.