抄録
本稿の目的は,action proofを活用して新たな事柄を生成する活動を促進する方法を明らかにすることである。この目的に対して次の結論が得られた。まず,具体物への見方を変更して具体物に対する諸行為を新たに生成することを実現するためには,具体物に対するそれまでの見方を意識化させることが重要である。さらに,新たに生成した具体物に対する諸行為の意味を解釈し,新たな事柄が成立する条件を見出す際は,既有の事柄と新たな事柄の理解を深めるために,既有のaction proofを参考とするように促すことが重要になる。