主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第41回年会 香川大会
開催日: 2017/08/29 - 2017/08/31
本研究は,数学教育において生徒の数学的知識の理解を促す授業構成原理を提案することを目指している.本稿では特に,Alan H. Schoenfeld の提案するTRU Math ルーブリックにおけるdimension1「数学」に着目し,授業で扱われる数学に求められる観点を整理することを目指した.その際,「数学」という教科性を顕在化させるために,Fujii(2013)及び大滝(2013)で提唱される理論的枠組みを整理し,「教師」・「生徒」・「扱われる数学」の関係性を模索した.その結果,授業構想には少なくとも「顕在的な層」と「潜在的な層」を考慮する必要があり,それらを間接的に捉えられるような授業設計が求められることが明らかとなった.