主催: 一般社団法人 日本科学教育学会
会議名: 日本科学教育学会第44回年会
回次: 44
開催地: 兵庫教育大学
開催日: 2020/08/25 - 2020/08/27
本稿では,中等教育数学において,数学的モデル化の活動において論証がどのように位置づくのかを, 具体的な事例を基に記述する.その事例において,生徒は,数学的モデルを作成し問題解決を行っているが,そ れぞれのプロセスにおいて,ローカルに,その解法の妥当性を論証している.つまり,対象水準の問題解決とそ の妥当性をメタ的に捉え正当化していて,論証することによって数学的モデル化の活動を促進していた.本稿で の考察をとおして,これまでの数学的内容に基づくカリキュラム構成に対して,数学的モデル化を中心とする問 題解決的な数学の体系化のあり方が示唆される.今日の資質・能力ベースのカリキュラムにおいて,生徒の数学 的活動に基づく体系化は重要であると考えるが,その一方で,数学的体系の系統性やそれとの整合性をどのよう に考えるのか,という点は今後議論が必要である.