再生不良性貧血と線溶亢進型DICを合併した腹部大動脈瘤に対する1手術治験例

道本 智; 中村 喜次; 清家 愛幹; 伊藤 雄二郎; 高井 秀明; 田鎖 治

doi:10.11401/jsvs.20.873

症例報告

再生不良性貧血と線溶亢進型DICを合併した腹部大動脈瘤に対する1手術治験例

道本智, 中村喜次, 清家愛幹, 伊藤雄二郎, 高井秀明, 田鎖治

著者情報

キーワード: 腹部大動脈瘤, DIC, 再生不良性貧血

ジャーナルオープンアクセス

2011 年 20 巻 6 号 p. 873-877

DOI https://doi.org/10.11401/jsvs.20.873

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抄録

症例は66歳男性．再生不良性貧血に対して免疫抑制療法を施行され，部分寛解中であった．著明な出血傾向を認め血液内科受診，腹部大動脈瘤による線溶亢進型DICと診断された．DICは内科的治療抵抗性であったため人工血管置換術を施行した．術後，出血傾向は改善し，退院となった．再生不良性貧血はDICとは血液学的に相反する病態で，合併することは非常に稀である．本症例は相反する稀な疾患の合併によって重度のDICを呈したが，手術時期を逸することなく治療することができたので報告する．

責任著者(Corresponding author)

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