日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
症例
慢性B型大動脈解離を合併した弓部大動脈瘤に対するハイブリッド治療の1例
上田 秀保大竹 裕志西田 佑児村杉 桂子眞田 順一郎渡邊 剛
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2012 年 21 巻 7 号 p. 769-772

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抄録
要  旨:症例は66歳,男性.慢性 B型大動脈解離を合併した弓部大動脈瘤(64 mm)の合併に対し,エレファントトランク法を用いた弓部大動脈全置換術を施行した.1年後,近位下行大動脈の偽腔拡大を認めたためEntry閉鎖目的にTEVARを施行した.末梢側の内膜をMatsui-Kitamura(MK)ステントグラフトにて保護したうえ,エレファントトランクからMKステントグラフトにかけてGORE TAGを内挿した.術後,胸部の偽腔血流は遮断され,エンドリークは認めなかった.Open SurgeryとTEVARのハイブリッド治療は,複雑な多発大動脈病変に対し非常に有効な治療法と考えられた.
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