日本血管外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-767X
Print ISSN : 0918-6778
症例
高位脛骨骨切り術後の仮性動脈瘤に対しVIABAHNを用いて血管内治療した1例
久良木 亮一 今井 伸一小野原 俊博
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2019 年 28 巻 2 号 p. 111-114

詳細
抄録

症例は,3カ月前に左高位脛骨骨切り術を施行された68歳男性.術後早期より認めていた左下腿痛および左下腿腫脹が増悪し,左下腿近位部外側に拍動性腫瘤を認めた.エコー検査および造影CT検査で前脛骨動脈と連続性を有する仮性動脈瘤と診断し,血管内治療を施行した.前脛骨動脈が近位部で断裂し仮性動脈瘤を形成しており,前脛骨動脈起始部を被覆する形で脛骨腓骨動脈幹から膝下膝窩動脈にかけてVIABAHNを2本内挿した.さらに,前脛骨動脈末梢を逆行性穿刺し,仮性動脈瘤近位部・遠位部の前脛骨動脈をコイル塞栓した.最終造影では仮性動脈瘤は造影されず,VIABAHN内挿直後から左下腿痛および患部の拍動は消失した.

著者関連情報

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top