Journal of Veterinary Medical Science
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高速液体クロマトグラフィーによる正常犬及び糖尿病犬の糖化ヘモグロビン測定
長谷川 承左向 敏紀竹村 直行小山 秀一本好 茂一
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1991 年 53 巻 1 号 p. 65-68

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抄録
我々は陽イオン交換カラムを使用した高速液体クロマトグラフィー (以下HPLC) による, イヌ糖化ヘモグロビンの測定法を確立した. イヌヘモグロビンは, 2つのmajorピーク (HbA0) と, HbA1a, HbA1b, HbA1cからなる3つのminorピークに分画された. 臨床的に正常な犬38頭と糖尿病犬10頭でのHbA1cの平均値はそれぞれ2.60および6.41%であった. またHbA1の平均値はそれぞれ3.58および7.41%となり, 糖尿病犬のHbA1c及びHbA1は正常犬に比較して有意な高値を示した (p<0.01). イヌ糖化ヘモグロビンの測定におけるHPLC法の有用性は高く, インスリン療法のモニターへの臨床応用が可能であろうと考えられた.
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© 社団法人 日本獣医学会
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