日本鉱物学会年会講演要旨集
日本鉱物学会2004年度年会
セッションID: k03-21
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岡山県阿哲郡大佐山産Epidoteの結晶構造
*山川 純次川瀬 雅也小林 祥一
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抄録

岡山県阿哲郡大佐山産Epidoteの結晶構造と結晶化学的性質についてXRD, EPMA, 単結晶X線回折法およびメスバウアー分光法で研究した。試料の化学組成はCa2.164(Al2.411Fe3+0.451)2.862Si3.014O12.000(OH)1.026と決定された。格子定数はa=8.886, b=5.606, c=10.150 A, beta=115.4 deg, monoclinic, P21/cと決定された。結晶構造解析での最終的なR因子は0.031となった。したがってXps = Fe3+/(Fe3++Al) は0.1576となった。この結晶構造中の水素結合はO(4)-H-O(10)として形成されていた。水素結合の角度は117.6度であった。他の結晶構造解析例と比較すると、水素結合角はXpsに比例して変化する事がわかった。M1およびM3サイトに存在するFe3+ の量はメスバウアー分光法で決定され、それぞれXFe3+,M1=0.061 and XFe3+,M3=0.099となった。しかしこの試料の非平衡秩序化状態は決定できなかった。

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© 2004 日本鉱物科学会
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