抄録
リュウコツナガマドキノコバエ成虫に対するボーベリア・バッシアーナの防除効果を実験室内で調べた.まず,ボーベリア・バッシアーナが成虫の生存率に与える影響を,実験室で継代飼育中に死亡したリュウコツナガマドキノコバエ成虫から分離したF3231,マツノマダラカミキリ幼虫死体から分離したF263を用いて調べた.その結果,F3231およびF263ともに,処理後4日および5日後のリュウコツナガマドキノコバエ成虫の生存率を有意に低下させる効果が見られた.次に,F263を製剤化したバイオリサ®・マダラをリュウコツナガマドキノコバエ成虫に処理した.その結果,バイオリサ®・マダラは成虫の生存日数を有意に短縮させ,産卵数を減少させたが,産下卵の孵化率には影響を与えなかった.これらのことから,F3231,F263,およびバイオリサ®・マダラには,リュウコツナガマドキノコバエ成虫の産卵数を減少させて次世代数を抑制する効果があると考えられた.