日本きのこ学会誌
Online ISSN : 2432-7069
Print ISSN : 1348-7388
きのこ由来プロテアーゼを用いた米タンパク質分解と生成する遊離アミノ酸組成の特徴
松本 保博柴崎 直人加納 明子福田 泰久寺下 隆夫白坂 憲章
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2021 年 28 巻 4 号 p. 159-164

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抄録
旨味成分の含量が高い清酒の醸造法を検討するための予備的な知見を得るため,米のタンパク質を種々の食用きのこプロテアーゼを用いて分解し,生成するアミノ酸の組成の違いについて検討を行った.きのこ子実体の破砕液を酵素源として用いた仕込みの際では,醪の液化にはアミラーゼ酵素剤を併用する必要があった.30℃,48時間処理後の醪のアミノ酸組成は,きのこ子実体とも麹による処理のものとも異なる特徴的なものとなった.特にシイタケ子実体を酵素源として用いた仕込みにおいてグルタミン酸などの呈味性アミノ酸の顕著な増加が見られた.
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2021 日本きのこ学会
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