日本きのこ学会誌
Online ISSN : 2432-7069
Print ISSN : 1348-7388
カンゾウタケFistulina hepatica 子実体はアスコルビン酸を含まず,6-デオキシアスコルビン酸とエリスロアスコルビン酸の両方が含まれている
小関 喬平小松 豪太尾崎 佑磨美藤 友博 吉田 晋一薮田 行哲霜村 典宏渡邉 文雄
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2022 年 30 巻 2 号 p. 85-88

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抄録
カンゾウタケを含む食用キノコに多量のアスコルビン酸(ビタミンC)が含まれていることが報告されている.日本食品標準成分表で採用されているビタミンC 定量法を用いて栽培されたカンゾウタケ子実体に含まれるアスコルビン酸を測定したところ,多量(約44.7 mg/100 g 新鮮重量または406 mg/100 g 乾燥重量)のアスコルビン酸が検出された.しかし,ガスクロマトグラフィー-質量分析では,カンゾウタケの子実体にアスコルビン酸が検出されず,真菌類のアスコルビン酸類縁体であるヒトで生理的に不活性な6-デオキシアスコルビン酸とエリスロアスコルビン酸の両方が検出された.
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2022 日本きのこ学会
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