抄録
シルセスキオキサンは,ケイ素原子に1 個の有機成分と3 個の酸素原子が結合したT ユニットからなり,(R-SiO1.5)n を基本骨格としたケイ素系化合物の総称で,無定形,ラダー状,及びかご状のものが知られている。 通常,ナノ基盤材料として注目されているシルセスキオキサンは,かご状のT8 型タイプのもので無機骨格の周囲に有機残基が結合したcubic 構造の化合物(粒子径:約1nm)であるが,近年,さまざまな骨格,形状を持つ新規シルセスキオキサンが開発されている。本稿では,ナノ領域の大きさを有しかつ多機能・多官能性といった特性を併せ持つシルセスキオキサン微粒子に着目し,このケイ素系微粒子を基盤とした有機-無機ハイブリッドに関する最近の研究について紹介する。