日本食品科学工学会誌
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エタノール不溶性ローヤルゼリータンパク質の酵素分解とACE阻害ペプチド
松井 利郎雪吉 晃子土井 志真石川 洋哉松本 清
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2006 年 53 巻 4 号 p. 200-206

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抄録

エタノールを用いたRJエキス調製時に不溶性沈殿物として派生し,廃棄されているエタノール不溶性画分(エタノール不溶性RJ)の高機能化を目指し,以下の知見を得た.
(1)エタノール不溶性RJをorientase ONSを用いて加水分解処理することにより,水溶性ペプチド素材を82%の高収率で得ることが可能となった.
(2)0.4wt%の酵素添加量,2時間,50℃の反応によってACEに対して阻害作用を有する素材を調製し得た.
(3)8種類のACE阻害ペプチドの同定とSHRに対する血圧低下作用を明らかにし,未利用資源であったエタノール不溶性RJが機能性食品素材として新たに展開可能なことを示した.

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© 2006 日本食品科学工学会
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