日本食品科学工学会誌
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研究ノート
PCR法による清酒の原料米品種の識別技術
中村 澄子鈴木 啓太郎原口 和朋大坪 研一
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2007 年 54 巻 5 号 p. 233-236

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抄録

(1)清酒におけるPCR用鋳型DNAの抽出精製方法(各種清酒を凍結乾燥し,この粉末試料を酵素処理し,回収した沈殿から70%エタノールを用いDNAを溶出させると同時に,色素成分を除去する.)を開発し,適正なプライマー共存下のPCRによって増幅した清酒のDNAの塩基配列を決定した結果,原料米の塩基配列と一致し,原料米に由来するものであることが確認できた.
(2)山田錦,五百万石,美山錦および雄町を原料酒米とする清酒において,麹菌,酵母由来のDNAでは増幅せず,原料酒米にのみ増幅する品種判別に有望な3個のPCR用プライマー(A7,B43,NG4)を開発した.

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© 2007 日本食品科学工学会
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