抄録
夏秋作における有機および慣行栽培ミニトマトの品質成分の実態を明らかにするため,有機および慣行栽培ミニトマトを各16圃場から試料を得,果実特性とアスコルビン酸,リコペン,β-カロテン,糖類,遊離アミノ酸,クエン酸含量およびエチレン生成量を調査した.有機栽培ミニトマトでは,慣行栽培のものと比較して,果実硬度が小さく,アスコルビン酸とリコペン含量が有意に高かった.また,エチレン生成量が有意に低かった.これらの差違の原因として,実際に流通している有機と慣行栽培ミニトマトには熟度に差がある可能性が推察された.