日本食品科学工学会誌
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技術論文
ブラウン系統エノキタケによるγ-アミノ酪酸含有素材の作出と血圧降下作用
原田 陽永井 武山本 美保
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2011 年 58 巻 9 号 p. 446-450

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抄録

きのこの子実体を原料として,11種類のきのこによるGABA生成能を比較した上で,グルタミン酸を添加するGABA生成法を検討した.きのこの中でもエノキタケのGABA生成能が高く,ブラウン系エノキタケの子実体を原料とした場合20°C 6~8時間の反応により原料の6~7%に相当するGABA生成が可能であった.GABAを増やしたブラウン系統エノキタケを高血圧自然発症ラット(SHR)に強制経口投与した結果,0.9mg/kgのGABAを含むエノキタケの投与により,収縮期に30mmHg程度の降圧作用を示した.正常血圧ラット(WIST)の実験では,血圧に顕著な変化が見られなかった.

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© 2011 日本食品科学工学会
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