日本食品科学工学会誌
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発酵による農林61号全粒粉のアレルゲン低減
竹本 和仁前田 晃宏浅野 真理子高橋 享子
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2015 年 62 巻 8 号 p. 374-381

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抄録
農林61号全粒粉の低アレルゲン化を目的に,麹,酵母,納豆菌から10種の菌株を選択し,24∼72時間発酵させプロテアーゼ活性を測定した.さらにSDS-PAGEおよびキャピラリー電気泳動でタンパク質変化と小麦アレルギー患者血清を用いてアレルゲン性を確認した.その結果,10菌株のうち納豆(千葉)由来Bacillus subtilisによる発酵が,プロテアーゼ活性が高く,患者血清よるIgE結合性でも82%の低下を示した.HPLCとLC-MS/MS分析から,低減化したタンパク質はγ-グリアジンおよびLMW-GSであることを明らかにした.
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© 2015 日本食品科学工学会

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