日本食品科学工学会誌
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研究ノート
市販味噌に混入させた大腸菌O157の消長
細谷 幸恵川崎 晋前田 憲成稲津 康弘
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キーワード: 大腸菌O157, 味噌
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2020 年 67 巻 10 号 p. 376-383

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抄録

味噌に混入させた大腸菌O157の消長を明らかにするために,市販味噌24検体を対象に複数の保存試験区(5,10,20,30 °C)における大腸菌O157生菌数の変動を寒天平板法およびMPN法により観察した.全保存試験区において,味噌混入下の大腸菌O157は増殖することなく段階的に死滅し,その死滅速度と味噌原料(米,麦,大豆)に関連は見られなかった.一方,味噌検体の水分活性値が大腸菌O157の死滅速度に影響を与える可能性を示した.本結果により,大腸菌O157が意図せず味噌に混入した場合であっても,常温での流通,保存の期間に死滅することから,そのリスクは実質的に無視しうるものであると推察された.

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© 2020 日本食品科学工学会
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