日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
紅茶の水色に関する研究
(第3報) テアフラビン(紅茶赤色色素)の分離と分別定量
竹尾 忠一大沢 キミ子
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1972 年 19 巻 9 号 p. 413-417

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抄録

紅茶の浸出液に含まれるテアフラビン化合物をSephadex LH-20のカラムクロマトグラフィーによって,テアフラビン,テアフラビンモノガレート,テアフラビンジガレートの3成分に分割した。
この3成分の量をテアフラビン相当量として分別定量した結果,紅茶に含まれる成分の量は,テアフラビンが平均35%,テアフラビンモノガレートが平均46%で,テアフラビンジガレートは19%前後と最も少なかった。
この3成分の量および総テアフラビン量のうち,総テアフラビン,テアフラビン,テアフラビンモノガレートは紅茶の水色評点との間に高い正の相関関係があったが,テアフラビンジガレートはその量も少ないため,水色評点との間に相関関係は低かった。

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© 社団法人 日本食品科学工学会
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