日本食品工業学会誌
Print ISSN : 0029-0394
過酸化水素による種子類の膨満現象とその食品工業への応用
(第6報) 過酸化水素処理による落花生の脂質成分の変化
川端 昭子高正 晴子竹内 芳一
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1974 年 21 巻 2 号 p. 64-70

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抄録
皮付落花生を15分間過酸化水素液および水に浸漬処理,および剥皮落花生を切片としたのち60分間過酸化水素水および水に浸漬処理し,その各々の場合の種子脂質について過酸化水素処理による変化を追求した。
(1) 過酸化水素および水処理落花生の粗脂質の性状を比較した。酸価は処理により大きく値を増加したが,処理時間が同一の場合には,水処理と過酸化水素処理間の差はみられなかった。過酸化物価には顕著な変化なく,ヨウ素価は過酸化水素処理によりわずかに低下した。
(2) 切片過酸化水素処理の脂質中に,酸化生成物と推定されるスポットを薄層クロマトグラフィにより見出した。
(3) 切片過酸化水素処理により,落花生の脂肪酸組成はつぎのように変化した。
i) C18:1, C18:2酸が減少し,ガスクロマトグラフィの相対保持時間の大きい物質が増加した。
ii) 脂肪酸組成の変化は,遊離脂肪酸分画,未確認物質分画,ジグリセリド分画にみられ,トリグリセリド分画にはみられなかった。
(4) 過酸化水素処理脂質中に酸化生成物と推定される数種の物質をガスクロマトグラフィにて検出した。そのいくつかは,アセチル化により相対保持時間を短縮した。
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