日本食品科学工学会誌
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ヤナギマツタケ(Agrocybe cylindracea)の子実体形成における成分変化
田畑 武夫山崎 吉郎
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1995 年 42 巻 8 号 p. 607-610

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抄録

ヤナギマツタケの生育過程における一般成分,遊離アミノ酸および5'-GMP含量を調べた.ヤナギマツタケは子実層の膜が開いていない若い子実体と子実層の膜が開いた直後の成熟子実体とさらに膜が完全に開き褐色の胞子を放出した過熟子実体の三つのグループに分け分析した.その結果,生育過程における水分含量はほぼ同じであった.粗蛋白質および灰分は生育につれて減少したが,炭水化物は逆に増加した.多くの遊離アミノ酸も生育につれて減少したがリジンとアルギニンは僅かに増加した.5'-GMPは成熟子実体に最も多く含まれていたが過熟子実体は極めて低含量であった.

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