日本食品科学工学会誌
Online ISSN : 1881-6681
Print ISSN : 1341-027X
ISSN-L : 1341-027X
抗酸化物質添加によるおろしワサビ中の6-メチルチオヘキシルカラシ油の安定化
ワサビ中のカラシ油類の安定化に関する研究(第2報)
衛藤 英男横田 正川瀬 達也木島 勲伊奈 和夫
著者情報
ジャーナル フリー

1996 年 43 巻 4 号 p. 357-361

詳細
抄録

沢ワサビ中の特徴成分である6-メチルチオヘキシルカラシ油に対する各種添加物の添加効果を検討した.
1. 6-メチルチオヘキシルカラシ油は,自動酸化ではなく酵素によって酸化されることが分かった.
2. α-トコフェロールおよびローズマリーの添加によって6-メチルチオヘキシルカラシ油は安定化された.
3. α-トコフェロールにアスコルビン酸を加えることによって,6-メチルチオヘキシルカラシ油の安定化効果はさらに増大した.
4. アリルカラシ油に対しても効果がみられ,トコフェロール(0.5%)とアスコルビン酸(0.5%)の添加が効果が最も高く,官能検査の結果(10℃, 4日後)でも,風味に変化はなかった.

著者関連情報
© 社団法人 日本食品科学工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top