日本食品科学工学会誌
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細菌の氷核タンパク質の冷凍パン生地調製への適用
舟木 淳子道上 安幸矢野 みどり白石 淳阿部 啓子荒井 綜一
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1996 年 43 巻 7 号 p. 835-838

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抄録
氷核タンパク質を冷凍パン生地作製に利用して,冷凍パンの品質向上を試みた.
(1) ホイロ発酵前のパン生地を一20℃の冷凍庫で冷凍後焼成して得られたパンは冷凍工程なしのパンに比較して,品質の劣化が顕著であった.ドライアイスで冷凍した場合は-20℃の冷凍庫で冷凍した場合よりもパンの品質劣化が抑制され,パン生地の冷凍には急速冷凍の方が緩慢冷凍よりも適していることがわかった.
(2) 氷核タンパク質をパン生地に添加して20時間冷凍(-15℃恒温槽)した場合,氷核タンパク質無添加の冷凍パンに比べてナシ肌の少ない,体積が大きく柔らかいパンが得られ,冷凍障害が抑制された.
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© 社団法人 日本食品科学工学会

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