日本食品科学工学会誌
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43 巻, 7 号
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  • 最近の話題
    寺尾 純二
    1996 年 43 巻 7 号 p. 775-779
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
  • 微生物起源トランスグルタミナーゼの食品機能特性(第2報)
    添田 孝彦, 渡井口 清一郎, 沼沢 俊哉, 坂口 正二, 久原 智穂
    1996 年 43 巻 7 号 p. 780-786
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    MTGaseのすり身ゲル物性に及ぼす影響を調べた.
    (1) スケトウダラすり身SA並びにCから調製されたゲルは総じてMTGase濃度増加に伴いゲル強度と変形率の大きな増加を示した.
    (2) MTGaseの作用性は食塩濃度と関係し,食塩濃度が高いほど酵素によるゲル強度増加が大であった.
    (3) 加水によってすり身濃度を変化させても酵素機能は発現した.さらに,鮮度の異なる2種のすり身を混合した場合でもMTGaseの機能は鮮度差に影響なく単独すり身のゲル物性がほぼ反映された.
    (4) ショ糖は添加量増加に伴ってゲル強度と変形率を低下させMTGaseの機能が若干抑制された.一方,馬鈴薯澱粉は添加量増加に伴ってゲル強度は増加し硬くしまった物性に変化した.
    (5) 30℃以下の坐りで,かつMTGase低濃度の場合,ゲル物性は坐り時間に伴って増加した.一方,40℃と50℃の高温坐りではゲル物性は増加するが,ある時間以上で一定もしくは低下した.
    (6) G-L結合量はMTGase濃度に伴って増加,特に,SAの場合低温坐りで急激な増加を示した.
    (7) SDS-PAGEより,坐り温度の違いで若干の差異がみられるが,総じてSAで1.5~3u/g protein以上,Cで3~5u/g protein以上の酵素濃度でMHCの消失が認められた.
  • 微生物起源トランスグルタミナーゼの食品機能特性(第3報)
    添田 孝彦, 酒井 智子, 渡井口 清一郎
    1996 年 43 巻 7 号 p. 787-795
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    8種類の冷凍すり身を用い,坐り条件とMTGaseによるすり身ゲルの物性変化を調べた.
    (1) KCl低濃度でのCa2+-ATPase活性はゲル物性から判断してすり身の鮮度をよく表しているといえた.この鮮度とゲル強度は総じて相関がみられた.
    (2) 内在性TGase活性はスケトウダラSA,イトヨリダイ,シログチで高く,ミナミダラ,パシフィックホワイティングで低い値を示したが,内在性TGase活性が非常に低レベルにあるためゲル物性との関連はみられなかった.
    (3) 冷水域生息魚は総じて低温坐りで,暖水域生息魚は高温坐りで高いゲル物性を発現した.これにMTGaseを添加すると,両水域生息魚とも低温坐りよりも高温坐りでゲル強度と変形率の増加が大であった.
    (4) MTGase添加によりG-L結合量は増加した.この結合量はスケトウダラ,ミナミダラ,パシフィックホワイティング,ホキ,イトヨリダイで高く,ハモ,シログチで低かった.
    (5) いずれの魚種でも低温坐り並びに高温坐りでMHCの減少が認められた.特に,その減少は高温坐りにおいて大であり,15℃坐りでは5u/g proteinでもMHCバンドは減少するにとどまったのに対し,40℃坐りでは0.5~1.5u/g protein以上でMHCバンドは完全に消失した.
  • 中国の金華火腿に関する研究(第2報)
    和久 豊, 角田 潔和, 進藤 斉, 小泉 武夫
    1996 年 43 巻 7 号 p. 796-805
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    中国の金華火腿より分離した糸状菌の同定,酵素活性の測定を行った.
    (1) 火腿から分離された糸状菌は比較的低い水分活性でも生育するPenicillium, Aspergillus属で構成されていた.
    (2) Penicillium属ではP. aurantiogriseum, P. solitum, P. implicatum, P. viridicatum, P. fellutanum,他4種類の菌が,Aspergillus属ではA. ochraceus, E. repens, A. sydowii, E. amstelodami他4種類が同定された.以上より火腿にはPenicillium属9種,Aspergillus属8種,計17種の糸状菌が分布していた.
    (3) プロテアーゼ活性は酸性側でPenicillium属,中性~アルカリ側でAspergillus属が強力であった。pH 6.0でのプロテアーゼ活性の強い菌種はA. ochraceusであり,原料の分解に関与すると考えられた.
    (4) リパーゼはPenicillium属での活性が高く,火腿製造時における脂質の分解はPenicillium属が主体と推察した.Penicillium属の中では特にP. fellutanum, P. canescensが強い活性を有していた.
    (5) 分離糸状菌のαーアミラーゼは全体に活性は低く,火腿の品質へ与える影響は少ないものと推察した.
    (6) 分離糸状菌のホスファターゼ活性の強い菌株は存在しておらず,そのため5'-イノシン酸が高く維持されているものと推察した.
    以上より火腿に生育する糸状菌は,その低水分活性のため,Penicillium属,Aspergillus属が選択的に生育し,蛋白質分解はAspergillus属が,脂質の分解はPenicillium属が主体となっているものと思われた.
  • 宮本 忠博, 深山 晋, 西山 貞雄, 江角 邦男
    1996 年 43 巻 7 号 p. 806-811
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    ミルク入り飲料での起泡阻止を目的に,起泡モデル液としてカゼイン溶液を選び,分散剤であるPの共存の有無によるLの消泡剤としての効果を界面化学的に理解するため,静的表面張力,動的表面張力およびLの粒子径から検討し,以下のことがわかった.
    (1) Pの界面への吸着速度は水(P)の場合よりもカゼイン(P)の場合の方が速くなる.
    (2) カゼイン溶液でLはPを介して吸着速度が速められ,界面でカゼインとLとPは何らかの複合体を形成していることが示唆される.
    (3) Lの界面への吸着速度はPの濃度が一定の場合,その粒子径が大きくなるにしたがって速くなる.
    (4) 気泡生成時間の下限値(0.83秒)での動的表面張力と泡立ち量との間に相関があり,消泡パラメータとして動的表面張力の値は有効である.
  • 冷凍生地製パン法に関する研究(第1報)
    安藤 正康, 一言 摂, 荒船 由佳
    1996 年 43 巻 7 号 p. 812-820
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    冷凍生地製パン法において,パンの表皮に発生する梨肌の原因の検討を行った結果,以下のことが判明した.
    (1) 冷凍耐性の強い酵母は,凍結した生地中ではほとんど死なず,梨肌の発生に冷凍生地中の酵母は影響しない.
    (2) 凍結前の生地の膨張率が一定の基準値(2倍)を超えた場合には,必ず梨肌が発生する.
    (3) 凍結前の生地の膨張率が梨肌発生の主原因であり,この場合,酵母の発酵活性を左右する生地の捏上げ温度,発酵温度,配合中の糖濃度等には影響されない.
    (4) 梨肌は,パンの表層部分に集合した気泡膜の厚さの違いによる焼成時の色斑であり,肉眼で見える大きさのものが梨肌と表現されていると言える.
  • 後藤 昌弘, 村上 譲, 山中 博之
    1996 年 43 巻 7 号 p. 821-824
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    赤米の食味について,化学成分ならびに物性をミネーシキおよびコシヒカリとの比較により検討し,以下の結果を得た.
    (1) 官能検査で赤米の評価はいずれの項目においても低かったが,とくに味,粘り,総合評価において低かった.
    (2) 化学成分については,赤米でタンパク質含量,アミロース含量比,灰分が高かった.遊離アミノ酸含量は,いずれの米でも総量で10mg%,飯では5mg%程度と低かった.
    (3) テクスチャーの測定の結果,赤米は他の2品種に比べて硬く,粘りが小さく,ガム性が高かった.
  • 古賀 秀徳, 片山 脩
    1996 年 43 巻 7 号 p. 825-830
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    熱重量分析(TG)による,自動酸化油および高温加熱こめ油(米菓製造用揚げ油)の劣化判定の可能性について検討した.
    (1) 30℃で自動酸化油を調製し,経日的に分取しPOV, COV, AVそして色差(ΔE)を測定し,190~290℃におけるTG曲線の特徴的な重量減少比とPOV, COVが0.95以上の高い相関を示し,TGによる自動酸化油の劣化判定の可能性が示唆された.
    (2) 自動酸化油を未劣化油脂各分,劣化油脂画分とに分画し,それぞれのTG曲線を比較すると,油脂劣化が進んだ画分は,重量減少が低温域でおこることがマクロ的なTG挙動で認められた.したがって,TG曲線を比較し,重量減少がより低温でおこる場合には,劣化が進んでいると推測できるものと思われた.
    (3) 高温加熱油においては,その高温加熱温度より高温側でのTG曲線を比較したところ,そのTG曲線の1%重量減少時点温度がCOV, AV,ΔEのそれぞれと0.91以上の強い相関を示した.このように高温加熱油の場合でも,TGによる油脂の劣化判定の可能性が示唆された.
  • 阿部 申, 平田 明弘, 木村 貞司, 山内 邦男
    1996 年 43 巻 7 号 p. 831-834
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    廃鶏肉の硬さと結合組織の主成分であるコラーゲンの関係について調べるために廃鶏肉の総コラーゲン量,熱溶解率,コラーゲンType I, IIIのピリジノリン量を測定し,以下の結果を得た.
    (1) 廃鶏の各部位の硬さはブロイラーの各部位より硬かった.また,廃鶏の各部位はブロイラーの各部位と比べて総コラーゲン量は肝臓を除いて増加し,熱溶解率は低下した.以上の結果より,廃鶏肉の硬さにはその総コラーゲン量と熱溶解率とが密接に関係していると考えられる.
    (2) 廃鶏の腿肉のコラーゲンType Iの抽出量はブロイラーより低かった.これは加齢により不溶性コラーゲンが増加したため抽出量が減少したと考えられる.一方,廃鶏のコラーゲンType IIIはブロイラーのコラーゲンType IIIに比べ,抽出量にはほとんど変化が見られなかった.これはコラーゲンType IIIがコラーゲンType Iに比べて加齢に伴う成熟架橋を形成しにくいことによるものと考えられる.
    (3) ブロイラーの腿肉のコラーゲンType I, IIIからは成熟架橋の一つであるピリジノリンは検出されなかった.一方,廃鶏の腿肉のコラーゲンType Iのピリジノリン含量はType IIIのピリジノリン含量より多かった.以上の結果より,廃鶏の腿肉の硬さにはコラーゲンType IIIよりコラーゲンType Iの質的な変化が関与しているものと考えられる.
  • 舟木 淳子, 道上 安幸, 矢野 みどり, 白石 淳, 阿部 啓子, 荒井 綜一
    1996 年 43 巻 7 号 p. 835-838
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    氷核タンパク質を冷凍パン生地作製に利用して,冷凍パンの品質向上を試みた.
    (1) ホイロ発酵前のパン生地を一20℃の冷凍庫で冷凍後焼成して得られたパンは冷凍工程なしのパンに比較して,品質の劣化が顕著であった.ドライアイスで冷凍した場合は-20℃の冷凍庫で冷凍した場合よりもパンの品質劣化が抑制され,パン生地の冷凍には急速冷凍の方が緩慢冷凍よりも適していることがわかった.
    (2) 氷核タンパク質をパン生地に添加して20時間冷凍(-15℃恒温槽)した場合,氷核タンパク質無添加の冷凍パンに比べてナシ肌の少ない,体積が大きく柔らかいパンが得られ,冷凍障害が抑制された.
  • 関 英治, 筬島 克裕, 松藤 寛, 松井 利郎, 筬島 豊
    1996 年 43 巻 7 号 p. 839-840
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    Twelve kinds of food proteins were hydrolyzed by Bacillus licheniformis alkaline proteases to form peptides of average chain length, 2.26-4.02. The hydrolyzates from shrimp, crab and sardine contained many di- and tri-residues whose angiotensin I converting enzyme (ACE) inhibitory activities were stronger than that of the hydrolyzates from soy bean, hair tail, oyster, beef, chicken, pork, chicken egg yolk, chicken egg white and casein. The IC50 was 0.072, 0.075 and 0.076mg protein/ml, respectively. Hydrophobic amino acid residues situated in the interior of protein molecules were exposed by fragmentation with proteases, and the peptides containing hydrophobic amino acid residues were found in aqueous solution. The peptide from casein showed the highest hydrophobicity and whose taste was the most bitter.
  • 藤原 孝之, 本庄 達之助
    1996 年 43 巻 7 号 p. 841-848
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    近赤外法による,イチゴ果汁の全糖含量,Brix値および酸含量の測定精度,試料温度の影響,並びに検量線の採用波長の帰属について検討し,以下の結果を得た.
    (1) 試料温度を一定にした場合は,全糖含量,Brix値および酸含量について,SEPがそれぞれ0.09% (w/v), 0.09° Brix,および0.033% (w/v)となる高い測定精度の検量線が得られた.
    (2) 温度を変動させた場合は,全糖含量およびBrix値については一定温度の場合とほぼ同等のSEPの検量線が得られたが,酸含量についてはSEPが高くなった.
    (3) 試料の糖組成にばらつきがあり,さらに酵素の作用により,実験中に糖組成が変化したにもかかわらず,全糖含量の測定において高い測定精度の検量線が得られた.この理由は,果糖およびブドウ糖がほぼ同量含まれる水溶液は,検量線の採用波長付近にショ糖水溶液と同様の吸収を有すること,および供試したイチゴ搾汁液に含まれる果糖・ブドウ糖の含量がほぼ同じであることであった.
    (4) 全糖測定用の複数の検量線で採用された1666nm付近の波長は,酸による吸収を有さない波長であった.
  • 田尻 尚士
    1996 年 43 巻 7 号 p. 849-857
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    豆類太もやしの栽培法として,ダイズ,リョクトウを用いて胚軸部が短く太く,根部が短く根毛の少ない良質の太もやしで水分含有量と生産性に富み,表面色調が透明感と艶を有することを目的に,植物ホルモン(オーキシン;Indole-3-Acetic Acid: IAA,アブシジン酸;Abscisic Acid: ABA,サイトカイニンBenzyl Ade-nine: BA,ジベレリン;Gibberellin: GA1) 10.0ppm溶液浸漬処理栽培法を試み,生長度,水分含水量と生産量,食品物性度および色調より有効適性値を検討した.
    原料豆を5時間浸漬(25~27℃)して発芽促進を行い,発芽床(27~39℃)内で6時間毎に散水(27±2℃)を行い,24時間処理後に栽培床(27~30℃)に置床し,毎日6時間毎の散水と通気を行い7日間栽培した.
    本法でのダイズ,リョクトウ両太もやしの生長は,各ホルモン溶液浸漬処理下では類似した傾向を示した.
    IAA, BA処理栽培では市場適性値を基準とする比較では,収穫適期と判断される栽培5日での胚軸部の伸長,根部伸長と根毛発生数は抑制され,胚軸部の肥大,食品物性度は強化促進され,色調は肉眼的観察下で市場適性度を満たし,品質面で総合的に有効で適性を示し,高品質の豆類太もやしの栽培が可能となった.
    一方,GA1, ABAでは胚軸部の伸長過度や根毛多発および食品物性度の低下など不適格となった.
    経済面で重要となる生産量と水分含有量では,ABAが適性を有し,IAA, BAは生産量,水分含有量ともに低下し,経済的要素より判断して不適格となった.GA1は両者の中間的様相を示すが適性度は認められなかった.
    豆類太もやしのホルモン溶液浸漬処理栽培法は,生産量の強化や水分含有量の増加促進策としては不十分であり,ホルモン溶液浸漬処理の単独および併用処理や溶液濃度,処理時期と期間などの栽培条件の再考など幾多の課題が残されたことより更なる検討が必要である.
    一方,胚軸部と根部の生長抑制や食品物性度の強化法としての品質改良策としては,IAA, BA溶液浸漬処理は有効で適性を有した.
  • 宮崎 俊一, 大坪 雅史, 青木 央, 澤谷 拓治
    1996 年 43 巻 7 号 p. 858-865
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    種酢から酢酸菌を分離し,分離菌株の分類学的な検討を行うとともに,農産物を原料とした分離菌による発酵技術を検討した.
    (1) 種酢からの分離菌No. 1株は,グリセリンからのケトン体の生成能,Hoyer-Frateur培地でのアンモニウム塩の資化性はみられず,GC含量が53.8%であった.
    以上の結果からBergey's mannualによりNo. 1株はAcetobacter pasteurianusと推定された.
    (2) No. 1株によるマルメロ,リンゴ,ホワイトアスパラガス、カボチャを原料とした酢酸発酵の条件を検討した結果,リンゴとカボチャは搾汁液にエタノールのみを添加した試験区で発酵が進行した.
    (3) ホワイトアスパラガスは搾汁液のpH 6.8に調整後,窒素源として麦芽エキスを0.1%添加するか,あるいは搾汁液にクエン酸を0.2%添加することにより発酵が進行した.
    (4) マルメロ果汁に含まれるポリフェノール成分が酢酸発酵を阻害することから,ゼラチン処理によりポリフェノール成分を除去し,窒素源として酵母エキスを0.1%添加することにより発酵は進行した.
  • Kiyoshi MURA, Hideaki SHIRAMATSU, Wahachiro TANIMURA
    1996 年 43 巻 7 号 p. 866-872
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
    The substance inhibiting the growth of lactic acid bacteria in samac fruit, which is added to the sugarcane wine-"basi" in the Philippines, was isolated, and its structure was investigated. When the polyphenol components in the aqueous extract of samac fruit (AESF) were combined with gelatin and removed, the growth inhibition of lactic acid bacteria by AESF disappeared. Consequently, it was confirmed that the substance inhibiting the growth of lactic acid bacteria in AESF was the polyphenol component combined with gelatin. Furthermore, the three fractions separated from AESF by ultrafiltration were individually measured to determine the growth inhibition of lactic acid bacteria, and the fraction of M.W. below 1×104, which contained 80% of the polyphenol components in AESF, was perceived to be the cause of the growth inhibition of lactic acid bacteria. Therefore, it was found that the substance inhibiting the growth of lactic acid bacteria was the low molecular weight polyphenol component. The substance inhibiting the growth of lactic acid bacteria in AESF was isolated using thin-layer chromatography, and it produced gallic acid, glucose and xylose by hydrolysis with HCl. Consequently, it was assumed that the substance inhibiting the growth of lactic acid bacteria in AESF was gallotannin.
  • 後藤 哲久
    1996 年 43 巻 7 号 p. 873-874
    発行日: 1996/07/15
    公開日: 2009/05/26
    ジャーナル フリー
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