日本食品科学工学会誌
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牛乳カードへの大豆タンパク質の取り込み
岡崎 良生鬼頭 誠内海 成
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2000 年 47 巻 5 号 p. 378-383

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抄録

牛乳に乳酸菌を加え90分間発酵させた後,レンネットを加え,種々の量の7Sグロブリン,11SグロブリンおよびSIを添加してカード形成させたところ,以下の結果を得た.
(1) 7Sグロブリン,11SグロブリンおよびSIを添加して30°C,12時間静置することによって全てカード形成した.
(2) 7Sグロブリンは全てのサブユニットがカードに取り込まれる.しかも,11SグロブリンおよびSIよりカードに取り込まれ易い.しかし,カードは柔らかくなる.
(3) 11Sグロブリンは単独ではカードに取り込まれ難く,特にASIIIが取り込まれ難い.また,カードは柔らかくならない.
(4) SIでは11Sグロブリンもカードによく取り込まれる.つまり,7Sグロブリンが存在すると,11Sグロブリンは取り込まれ易くなる.特にASIIIが取り込まれ易くなる.また,カードは柔らかくならない.

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© 社団法人 日本食品科学工学会
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