フライ調理現場より収集したフライ油を用いて,重合物量と粘度上昇率,極性化合物量とPCテスター移動距離に極めて高い相関があることを見出した.粘度上昇率とPCテスター移動距離は,重合物量や極性化合物量を定量するHPLC法と比較して,迅速かつ簡易に測定出来るものであり,複合的なフライ油の劣化を判断する方法として有効であると判断できる.実際のフライ調理現場での廃油基準としては,我々は粘度上昇率15~20%(重合物量8~10%に相当),PCテスター移動距離24~27mm(極性化合物量20~25%に相当)を推奨する.