日本食品科学工学会誌
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Folin-Denis法による総ポリフェノール量測定のための抽出溶媒の検討
鈴木 誠渡辺 敏郎三浦 麻子原島 恵美子中川 靖枝辻 啓介
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2002 年 49 巻 7 号 p. 507-511

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抄録

本実験ではFolin-Denis法の抽出溶媒の比較検討をおこなった.抽出溶媒には,蒸留水,各種濃度の含水メタノール,含水ェタノール,含水アセトン,およびDMSOを用いた.
結果は各試料ごとに異なり,赤ワイン抽出物では含水エタノール,緑茶抽出物では含水メタノール,イチョウ葉抽出物では含水アセトンが高い値を示したが,DMSOで抽出すると,いずれの試料を用いた場合でも最も高い値を示した.また添加回収実験では,DMSOで抽出した場合に添加した(+)-カテキンが最も効率よく回収できた.このことより,Folin-Denis法における抽出溶媒にはDMSOが最も適していることがわかった.

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© 社団法人 日本食品科学工学会
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