オレオサイエンス
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特集総説論文
糖界面活性剤を用いたタンパク質の安定化
今村 維克
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2014 年 14 巻 11 号 p. 487-493

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抄録

タンパク質は食品や医薬品分野で不可欠な材料であるが,非生理的環境下では容易に変性し,その優れた生理活性を失ってしまう場合が多い。そのためタンパク質の安定化技術,とりわけ安定化物質の探索が以前より行われてきた。一方,糖を親水基とする糖界面活性剤は食品添加物として広範に利用されているが,タンパク質の変性を抑制する作用も有している。本稿では,タンパク質が曝される各状態・操作における変性機構とともに,糖界面活性剤のタンパク質安定化における有効性について述べる。特に凍結および凍結乾燥過程におけるタンパク質安定化作用について,種々の糖界面活性剤が各種酵素の活性保持に対する影響を調査し,糖界面活性剤の極性基の構造やアルキル鎖長,およびアルキル鎖との結合形態が凍結および凍結乾燥時におけるタンパク質安定化作用に及ぼす影響について考察を加えた。

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© 2014 公益社団法人 日本油化学会
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