オレオサイエンス
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特集総説論文
金属ナノ粒子をカプセル化させたフルオロアルキル基含有オリゴマーナノコンポジット類の開発
續石 大気沢田 英夫
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2014 年 14 巻 2 号 p. 55-66

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抄録

過酸化フルオロアルカノイル [RF-C(=O)OO(O=C)-RF] と汎用のラジカル重合性モノマー 類との反応により,高分子主鎖両末端にフルオロアルキル基が導入されたオリゴマー類 [RF-(M)n-RF] が合成できる。これらフルオロアルキル基含有オリゴマー類は,新しいタイプのABAトリブロック型高分子界面活性剤として分類でき,水さらには有機溶媒中において末端に導入されたフルオロアルキル基同士の凝集作用が活かされたナノメートルサイズにその構造が制御された分子集合体を構築する。フルオロアルキル基含有オリゴマーが構築する高分子集合体は,金,銀さらには銅ナノ粒子等の種々のゲスト分子と相互作用し,対応する含フッ素オリゴマー/ゲスト分子ナノコンポジットを与える。本総説では,これら新規な含フッ素オリゴマー/ゲスト分子ナノコンポジット類の調製とその応用に関して解説する。

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© 2014 公益社団法人 日本油化学会
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