オレオサイエンス
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特集総説論文
油の中で働くシクロデキストリン
木田 敏之
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2016 年 16 巻 4 号 p. 183-190

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抄録

シクロデキストリン(CD)はデンプン由来の環状オリゴ糖であり,主に6~8個のD-グルコースから構成されている。CDは,そのサブナノメートルサイズの空孔の形と大きさに合う分子を包接することができる。この包接能は学術的にも工業的にも広く利用されてきた。しかし,CDによる分子の包接のほとんどは水中に限られており,非極性溶媒や油の中での効果的な包接は,多量に存在する溶媒分子や油分子が包接の競合相手となるために困難と考えられ,実現されていなかった。著者らは最近,油や非極性溶媒中のゲスト分子を効果的に包接できるCD誘導体の開発に成功した。本稿では,非極性溶媒中でのCDホスト分子の分子認識能について述べた後,それらを用いての油中の有害物質の除去・回収について紹介する。

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© 2016 公益社団法人 日本油化学会
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