オレオサイエンス
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特集総説論文
妥当性確認された食品の抗酸化能評価法について
石川(高野) 祐子
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2016 年 16 巻 8 号 p. 387-394

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抄録

果実や野菜にはビタミンC,ビタミンE,その他カロテノイドやフラボノイドのような抗酸化能を有する物質が含まれている。これらの抗酸化物質は活性酸素種(ROS)の消去による抗酸化ストレスの効果を有し,生体防御に働いていると考えられる。食品の抗酸化能の効果を明らかにするには,食事から摂取される抗酸化物質全てについて検討することが必要である。そのため,食品の総抗酸化能を評価できる妥当性確認された方法が求められる。親水性および親油性酸素ラジカル吸収能(oxygen radical absorbance capacity:ORAC)ならびに,一重項酸素消去能(singlet oxygen absorption capacity:SOAC)は食品中の親水性,親油性物質を測定する方法であるが,この原法を改良し,室間共同試験による精度の検証を行った。

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© 2016 公益社団法人 日本油化学会
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