オレオサイエンス
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特集総説論文
大学から発信するEvidence-Based Hospital Formulation(EBHF)
河野 弥生花輪 剛久
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2017 年 17 巻 8 号 p. 367-372

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抄録

「院内製剤」は医療現場における様々なニーズをもとに調製され,薬物治療を支えている。こ のような院内製剤を臨床応用するには医療や現場の薬剤師は医師とともに薬学的見地から有効性,安全性評価を行い,その臨床使用成績をフィードバックする事によりエビデンスを構築する必要がある。特に使用期限の設定と保存条件の設定は院内製剤の品質保証に重要な役割を果たす。本稿では炎症後色素沈着症や老人性色素斑に対し,高い治療効果を示すレチノイン酸含有水性ゲル(RAgel)を調製し,その物理化学的性質および種々の環境下で保存した際の安定性評価から院内製剤の使用期限,保存条件を設定した事例について述べる。

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© 2017 公益社団法人 日本油化学会
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