オレオサイエンス
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総合論文
コレステロール酸化成績体 : 生体内で生成する5α-および7-ヒドロペルオキシド並びに5, 6-エポキシドの生理学・毒性学的意義
山崎 慎司小沢 直記渡部 烈
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2002 年 2 巻 5 号 p. 257-265,247

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抄録
生体内に種々のコレステロール (Ch) 酸化成績体が検出され, その毒性学・生理学的意義が報告されてきた。本稿では, まずCh7α-および7β-ヒドロペルオキシドに注目し, 1) その高感度分析法の確立, 2) ラット皮膚中総Ch7-ヒドロペルオキシド (Ch7-OOH) が加齢マーカーとなりうること, 3) 総Ch7-OOHが生体内脂質過酸化反応のマーカーとなりうることを紹介する。次いで, 4) 光増感剤フェオフォルバイドa投与ラットへの可視光照射により, その皮膚中にCh5α-ヒドロペルオキシドが生成することを明らかにすることにより, 生体系で一重項酸素が生成すること示す。さらに, 5) 癌原性が示唆されるCh5, 6α-および5, 6β-エポキシドを生成する脂質過酸化反応の機構解明について紹介する。
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© 2002 公益社団法人 日本油化学会
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