オレオサイエンス
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特集総説論文
手指衛生と感染予防
徳原 志穂美山本 奈緒子
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2021 年 21 巻 3 号 p. 101-108

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抄録

大規模な自然災害後には,被災地での衛生状態の悪化や,避難所の狭い空間で多くの被災者が密接して生活することなどから,感染症流行のリスクが高まると言われている。本報では,防災として,避難所における感染予防のための手指衛生について述べると共に,手指衛生における界面活性剤の役割についても紹介する。避難所における感染予防には手指衛生は有効であり,ハンドソープや石けんによる手洗いや,手指消毒剤を用いた消毒を適切な方法で行うことが重要である。また,手指衛生において界面活性剤は,不要な汚れを落とすだけでなく,手指の皮膚に悪影響を与えないこと,殺菌有効成分の効果を最大限引き出すことなどの機能を果たしている。更に,界面活性剤は,脂質二重膜の破壊やタンパク質変性といった点でエンベロープウイルスに対して不活化効果が期待でき,新型コロナウイルスに対していくつかの界面活性剤で不活化効果が確認されている。今後,界面活性剤の有効性が更に明らかになることで,様々な病原性微生物に対し不活化効果のある界面活性剤や新しい商品の提案ができると期待される。

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