オレオサイエンス
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総説
マイクロレオロジーの測定技術
杉森 建哉浦川 理井上 正志
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2023 年 23 巻 9 号 p. 477-482

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抄録

パッシブ・マイクロレオロジーでは,プローブ粒子のブラウン運動の軌跡から粘弾性関数を得ることができる。粒子位置の測定には様々な方法を用いることができる。本総説では,ビデオトラッキングと動的光散乱を用いた代表的な方法を説明し,最近の研究結果を紹介する。また,最近開発した,誘電緩和測定を使用してプローブ粒子の配向相関関数からマトリックスの粘弾性を決定する方法についても紹介する。この方法は分子サイズのプローブを使用することができ,ガラスのような弾性率の高い材料に適用できる。この方法によって,マイクロレオロジーからナノレオロジーへと関心を広げることができる。

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© 2023 公益社団法人 日本油化学会
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