2025 年 25 巻 7 号 p. 291-298
ファインバブルによる洗浄技術は多くの分野に波及する技術の一つである。本稿では,洗顔のモデル実験として,人工皮膚への油性付着汚れを対象としたマイクロバブルを分散させた洗浄液による流水洗浄を行い,流水洗浄中の被洗浄物にせん断を印加し,マイクロバブル分散液と機械的作用の組み合わせによる洗浄実験を行った。これより,非イオン系界面活性剤水溶液を使用した場合,洗浄時間の増加により,マイクロバブル分散の効果が発現すること,臨界ミセル濃度以上・以下の三種類の界面活性剤濃度において,マイクロバブル分散の効果が発現すること,比較的高温条件の場合,マイクロバブル分散の効果が発現しないこと,を明らかにした。