2026 年 26 巻 10 号 p. 389-396
ガスクロマトグラフィー(GC)による脂肪酸組成分析は,食用油脂の品質評価や研究開発に広く用いられている。本稿では,筆者らが参画した合同試験を中心に,短鎖脂肪酸分析と代替キャリアガスを用いた脂肪酸組成分析について概説する。短鎖脂肪酸分析では,プロピルエステル化により揮発性短鎖脂肪酸の損失を抑制できることを示した。また,水素および窒素を代替キャリアガスとして評価した結果,適切な分析条件下ではヘリウムと同等の脂肪酸組成値が得られた。さらに,これらの成果を基に,GCによる脂肪酸組成分析の現状と基準油脂分析試験法への展開について述べる。