オレオサイエンス
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総合論文
メークアップ化粧料における皮脂コントロールの重要性とその対策
野村 浩一
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2005 年 5 巻 10 号 p. 447-454

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抄録
ヒトの皮脂腺から分泌してくる皮脂は湿潤性, 摩擦性, 伸展性などの面で皮膚を保護していると考えられており, 皮脂分泌量が減少すると, ヒビ, アカギレ, カサツキなどの原因となる。しかしその一方, 皮脂分泌量が過度に増大すると, ベタツキなどを感じたりニキビ発生の要因や過酸化脂質による肌へのダメージも報告されている。またメークアップへの影響として化粧くずれという問題も考えられる。消費者は現在のメークアップ品の持続性に満足しておらず皮脂とメークアップ膜の関連を知ることは化粧品の設計にとって非常に有用である。本報告では前半でヒト皮脂の特性を紹介し, 後半でその皮脂に対するメークアップ化粧料としての対策法をトピックス的に述べる。
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© 2005 公益社団法人 日本油化学会
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