オレオサイエンス
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総合論文
生分解性潤滑油
高柳 正明
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2005 年 5 巻 10 号 p. 455-461

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抄録
環境に対する意識が高まるにつれて, さまざまな分野で環境保全型製品が開発されている。自然環境に漏洩する可能性のある潤滑油には, 生分解性を有する潤滑油が開発されている。通常, 潤滑油の基油には, 生分解しにくい鉱物油が使用されている。生分解性潤滑油の基油としては, 植物油や合成エステルなどが使われる。特に植物油は, 生分解性だけでなく, 再生産可能な資源であり, 生育時に炭酸ガスを固定化するなどの特長を有する。さらに, 植物油は優れた潤滑性や高い粘度指数などの特長も併せ持つ。生分解性潤滑油について, 規格や製品開発, 各国での取り組みなどの現状をまとめ, 今後の展望を述べる。
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© 2005 公益社団法人 日本油化学会
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