2021 年 90 巻 7 号 p. 419-423
グラフェンの発見に端を発した2次元物質の研究は拡大の一途をたどり,最近ではさまざまな2次元物質をさまざまなパターンで集積化させることで新しい物性や機能性を創出しようという試みが世界中で行われている.そこではいわゆる「へき開&転写法」と呼ばれるテープを用いた機械的な剝離と顕微鏡下でのマニュアル積層により試料を得るアプローチがよく用いられるが,これまで半導体や酸化物の薄膜作製に用いられてきた「分子線エピタキシ(MBE)法」を利用した試料作製も重要なアプローチである.本稿ではMBEを利用した2次元物質の物性研究について,筆者らの取り組みを中心に紹介する.