抄録
Naをフラックスに用い, 窒素ガス0.5-7.0MPa下, 1023Kから徐冷することにより, (Ba, Sr)-Cu-In-N系で新規化合物Ba8Cu3In4N5, Sr8Cu3In4N5, Ba14Cu2In4N7, Ba6In4.72N3, Ba19In9N9の単結晶が得られた. 結晶構造解析の結果, 各新規化合物中には, N原子がBa, Sr, Cu原子によって6配位され, 金属元素による8面体内に位置していることが明らかになった. これらの配位多面体は互いの頂点, 稜または面を共有し, Ba8Cu3In4N5とSr8Cu3In4N5ではトンネル状構造, Ba6In4.72N3では網状構造, Ba14Cu2In4N7とBa19In9N9では積層構造を形成している. 各構造において, In原子はN原子と結合することなく, 孤立, 1次元または3次元に拡張したポリアニオンとなり, 窒素を中心とした金属元素配位多面体で構成されるトンネル内や層間, ケージ内に存在している. 構造中のCu原子は, N原子に2配位され, ダンベル状構造の陰イオン基や, 直線またはジグザク状の一次元鎖を形成している.