抄録
酸化鉄等の遷移金属酸化物もナノ粒子化することにより高容量のリチウム電池用活物質として機能することが知られている。マイクロ波加熱法は、従来の加熱法に比べ急速かつ均一な加熱が可能であることから、粒径分布が極めて小さいナノ粒子を合成可能な優れた手法である。液相マイクロ波プロセスにより、酸化鉄の粒子サイズを約50nmから500nmまで連続的に制御することに成功した。充放電特性の粒子サイズ依存性を評価し、異なる充放電深度における電極のSTEM-EDX観察、メスバウワー分光測定等から、充放電前後における酸化鉄の形態変化と価数変化を明らかにした。