霊長類研究 Supplement
第25回日本霊長類学会大会
セッションID: P-18
会議情報
ポスター発表
ニホンザル腰神経叢の観察
*時田 幸之輔
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
ニホンザル腰神経叢の個々の神経について起始,経路,分布の特徴を調査した。L1:腹壁に進入し外側皮枝(Rcl)を分枝した後,側腹壁の内腹斜筋(Oi)と腹横筋(Ta)の間(第2-3層間)を走行し,腹直筋鞘に入る。腹直筋の後面から筋枝を与えた後,この筋を貫いて前皮枝(Rca)を分枝する。これは標準的な肋間神経と同様な経路と言える。L2:L3への交通枝を分枝した後,Rclを分枝,側腹壁の第2-3層間を走行し腹直筋鞘に入りRcaを分枝する。このRcaは錐体筋筋枝も持つ。L3:L4への交通枝,側腹壁の第2-3層間を走行し錐体筋筋枝となる枝(RPy),大腰筋の内側を貫き,筋の表面を下降し,深鼠径輪の外側でTaを貫きRPyと吻合する細枝の3枝に分岐する。L4:外側大腿皮神経,大腿神経(F)に参加する枝,閉鎖神経(O)に参加する枝の3枝に分岐する。L5:Fに参加する枝とOに参加する枝の2枝に分岐する。以上より,ニホンザル腰神経叢では,L2まで標準的な肋間神経と同様な経路を走ることがわかった。また,錐体筋支配神経の走行もヒトとは差異があることがわかった。本研究は,京都大学霊長類研究所の共同利用研究として実施された。
著者関連情報
© 2009 日本霊長類学会
前の記事 次の記事
feedback
Top